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土地の境界について

土地の境界について

土地の境界は明確ですか?

私たちが普段、何気なく生活している中で、所有の不動産について考えたことがあるでしょうか?
おそらく大半の方は、「無い」と答えるでしょう。
しかし、相続や売却のために自分の不動産を測量する時、建物を建て替える時、融資の設定や借り換えを検討する時など、調査して初めて「自分の不動産が大変な問題を抱えている」ことに気づかされるケースが多々あります。

所有する土地・建物はいつ頃に測量・登記され、どのような成り立ちでできたのか?
どのような測量図や図面類があるのか?
隣接地との境に境界標はあるのか?
境界の構造物はあっても、隣接の所有者もその構造物を境界だと認識できているのか?

そんな疑問の答えを出すためには、不動産についてもっとよく知る必要があり、曖昧な管理では、ご自分の財産を守っていけない危険性があります。

土地家屋調査士の主な業務は、土地や建物に関する測量・登記を行い、不動産に係る権利の明確化を期し、安全に所有、維持管理、取引ができるようにすることです。もし、不動産のことで気になる事、不安・心配な事がございましたら、お気軽にご相談ください。

  • 登記制度の移り変わりと、表示に関する登記の関係

    特に近年、土地の境界に関するトラブルが増加傾向にあります。
    トラブルの原因としては、『表示に関する登記制度』が時代の移り変わりに対応していないことが考えられます。

    明治時代に始まった『不動産登記制度』は、幾度となく改革が行われてきました。そして、日本が高度成長期を迎えた時、土地の価値が急激に高騰するようになりました。
    土地の売買のために分筆・合筆が頻繁に行われ、大規模な造成工事が増加する中、測量精度は今より数段低く、それに輪をかけて、当時の『表示に関する登記制度』は今の登記制度とは比べ物にならないほど緩かったのです。
    それにより、地図整備が遅れて地図混乱地域が発生したり、境界が曖昧な土地が生まれてしまいました。

    こういった不動産登記制度の歴史的な背景があるため、法務局などに備え付けられている図面は、作成された年代によって精度はさまざまであり、私たちの住む町は成り立ちの違う土地・建物が入り乱れて形成されているという実情があるのです。

    境界標設置の重要性

    境界標設置の重要性

    戦後の日本は、平和と豊かさを求めて努力し、世界に類を見ないほどの経済成長を遂げました。
    それとともに、土地に対する権利意識は高まり、隣地の方との境界争いが発生することがあります。

    この境界争いは、境界が不明なために起こります。

    その原因として、例えば、お互いの所有者が境界標を設置していなかったり、設置した境界標を管理していなかったことが挙げられます。

  • 境界標の意義

    境界標の意義

    しっかりした境界標が設置されているところは問題ありませんが、木や垣根などでおよその位置はわかっていても、塀を作り直したり、所有者が変わったりして、《正確な境界点がわからないために、隣地の方とトラブルが起きてしまう》ケースがあります。

    境界が不明ということは、その土地が現地において特定できないということです。

    あなたの大切な財産を管理するためには、境界点に永久標識を設置して、維持管理することが大切なのです。

  • 自分の土地は自分で管理<br />
―― 永久境界標

    自分の土地は自分で管理
    ―― 永久境界標

    自分の土地は登記されているから大丈夫、と考えている人が多いようです。
    ところが、現地に境界標が設置されていないために、お隣との付き合いが不仲になったり、紛争にまで発展することもあります。

    「永久境界標」は、物理的にも精神的にも大きな支えとなる大切なものなのです。